デスクワーク中のカロリー消費量はどのくらい?効率よく増やす方法を解説

デスクワーク中心の生活では「ほとんど動かない生活でカロリーが消費されていないのではないか?」と思う方も多いでしょう。しかし、座っているだけでも私たちの体は呼吸や心拍、脳の働きなどにより、エネルギー消費しています。

この記事では、デスクワーク中にどのくらいカロリーが消費されているのかを、具体的な数値や計算方法を交えてわかりやすく解説します。さらに、カロリー消費を効率よく増やすためのコツや、日常に無理なく取り入れられる対策をご紹介します。

「運動する時間が取れない」「体重が気になる」という方は、ぜひ参考にしてみてください。


<この記事の監修者>

角田 匠海
プライベートジムREVIA代表。体型のコンプレックスを克服し、人生感が変わる体験をしたことで、専門学校へ進学し専門知識を学ぶ。複数の資格を取得し、卒業後は大手ダイエットジムにて4年間勤務。和歌山店で店舗責任者を務め、約5,000本のセッションを提供。これまで数多くの方のトレーニングを指導する。

<保有資格>
JATI-ATI 日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 健康運動実践指導者
JSEC 日本スポーツトレーナー教育協議会 スポーツトレーナー 検定ベーシック


デスクワークでもカロリーは消費されている

デスクワーク中はほとんど身体を動かさないため、カロリーを消費していないように感じられるかもしれません。しかし実際には、私たちの体は座っている間もさまざまな生命活動を維持しており、知らないうちにエネルギーを使っています。

心臓を動かしたり、脳を働かせたり、これらの無意識下の動きはすべて「基礎代謝」と呼ばれる活動でカロリーを消費します。ただし、基礎代謝によるカロリー消費量は個人差があるため、太りやすい体質の方や太りにくい体質の方がいるのです。

デスクワークのカロリー消費量の事例

座っているだけでもカロリーは消費しますが、個人の体重や座っている時間などでカロリー消費量は異なります。

厚生労働省が掲載している「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」資料によると「METs(メッツ)」という指標を元にカロリー消費量を計算できます。

METsとは、身体活動の強度を示す単位です。安静時(座って何もしていない状態)を1.0とした場合に、どれだけ多くのエネルギーを使っているかを表しています。

デスクワークの場合は1.5METsとされており、軽い活動に分類されます。実際のカロリー消費量は、以下の計算式で求められます。

消費エネルギー(kcal)= METs × 時間(h)× 体重(kg)

例えば、体重60kgの人が8時間デスクワークをした場合は、以下の計算になります。

1.5 × 8 × 60 = 720kcal 

上記の例をもとに考えると、体重60Kgの方が1日デスクワークをした場合には、約720kcal程度を消費する計算になります。ただし、個人の体質も影響するため、Metsによる計算はあくまで目安です。

しかし計算式に当てはめることで、自分のカロリー消費量が数字で明確になるため、自分に必要な摂取カロリーや、運動で補うべきエネルギー量の目安を把握できます。

基礎代謝に頼るだけでは太るリスクがある

デスクワークでは筋肉をほとんど使わないため、代謝の低下や筋力の減少が起こりやすく、結果として太りやすくなることがあります。

そのため、長時間座りっぱなしになるデスクワークは、消費カロリーの減少や代謝の低下の2つのリスクを同時に抱えることになるのです。

これらを予防するには、意識的に身体を動かすことが重要です。例えば、1時間に1回は立ち上がってストレッチをしたりエレベーターではなく階段を使ったりするなど、日常の中にこまめな活動を取り入れると良いでしょう。

デスクワーク中にカロリーを消費する方法

長時間座ってデスクワークをする場合、運動量が少なくなりカロリー消費も低下しやすい傾向にあります。しかし、ちょっとした工夫を取り入れることでエネルギー消費を増やすことは可能です。ここでは、仕事中にも取り入れやすいカロリー消費の増やし方をご紹介します。

定期的に姿勢を整える

座っているときの姿勢は、カロリー消費に影響します。たとえば猫背などの崩れた姿勢で座ると筋肉が使われにくくなるため、代謝が下がりやすくなります。一方、背筋を伸ばし骨盤を立てた座り姿勢は、体の軸となる体幹の安定や、関節の動きをサポートする役割があるインナーマッスルを活性化するのに効果的です。

お腹に軽く力を入れ、肩甲骨を少し寄せて座るようにするだけで筋肉が活動しやすくなり、お腹周りの引き締め効果も期待できます。しばらくすると姿勢が崩れてしまいがちなので、1時間に1〜2回を目安に姿勢を整える意識をすると良いでしょう。

こまめに水分を摂る

水分補給は、体温が維持され血流が促進されるため、基礎代謝の維持や脂肪燃焼の効果が期待できます。また、水を飲む習慣ができると、自然にトイレに行く回数も増え、デスクワーク中の軽い運動をする機会を作ることにも繋がります。

水分補給の際におすすめの飲み物は、常温の水やノンカフェインのお茶、ハーブティーなど、体にやさしい飲み物です。糖分を多く含むコーヒーやジュースなどは、カロリーの過剰摂取になる可能性があるため避けましょう。

デスクワーク中に運動する

デスクワーク中に運動を取り入れることで、カロリー消費を増やせます。例えば、椅子に座ったまま行える「かかと上げ運動」や脚を前に伸ばして太ももを刺激する「レッグエクステンション」は、どちらも短時間で簡単にできる動きです。

こうした軽い運動を、1時間に1分程度取り入れるだけで、運動の機会を増やすことにつながります。また、特別な器具やスペースも必要ないため、仕事の合間に無理なく実践できるのもポイントです。

デスクワーク中にできるトレーニングは、この記事で詳しくご紹介しています。気になる方は、こちらもご覧ください。

デスクワーク中に気軽にできるストレッチと筋トレメニューをご紹介!

スタンディングデスクを活用する

立ち作業ができるスタンディングデスクは、座っているだけの作業に比べて、1.3〜1.5倍ほどのカロリーを消費すると言われています。立ち姿勢は下半身の筋肉を活性化させるため、血流改善や集中力の維持にも効果的です。

最初は、1日30分〜1時間の立ち作業からスタートし、徐々に慣らしていくのがポイントです。スタンディングデスクは、高さを調整できるものや、既存の机に載せられるスタンド型もあるため、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。

高タンパク・低糖質・低脂質の食事を意識する

カロリーを効率的に消費するためには、食事を意識しましょう。特に意識したいのは、高タンパク・低糖質・低脂質の食事です。高タンパクな食事は、筋肉の維持や代謝アップに欠かせません。筋肉量が増えると基礎代謝も上がり、カロリー消費量が増えます。また、糖質や脂質は過剰に摂ると脂肪として蓄積されやすいため、適度に抑えることがポイントです。

以下に、朝・昼・夜ごとの食事メニューをまとめました。

時間帯メニュー例ポイント
朝食ゆで卵無糖ヨーグルトもち麦おにぎりor全粒粉パン睡眠中に失われたエネルギーを糖質で補給し、たんぱく質で代謝のスイッチを入れる。朝の活動量を上げやすくなる。
昼食鶏むね肉のグリル or サラダチキン海藻入りサラダ+ノンオイルドレッシング玄米ごはん(少量)午後の活動に向けてしっかり栄養を補給するタイミング。エネルギー持続&満足感を得られる。
夕食豆腐と野菜のスープ焼き魚(鮭やサバなど)少量の雑穀ごはん体が休息モードに入るため、消化に負担をかけず、脂質・塩分を控えるのがベスト。代謝を落とさずに整腸やリラックスにもつながる。

ストレッチをする

ストレッチは、血流を促進し筋肉のこわばりをほぐすのに効果的です。デスクワーク中は1時間に1回、1〜2分のストレッチを行うだけでも、代謝の維持に役立ちます。

おすすめは、肩甲骨を寄せることや背伸び、足首を回すなどの簡単な動きです。椅子に座ったままでもできるストレッチを習慣にすることで、身体の凝りを防ぎ、カロリー消費をサポートできます。

座ったままできるストレッチは、この記事で詳しく解説しています。気になる方は、こちらもご覧ください。

デスクワーク中に気軽にできるストレッチと筋トレメニューをご紹介!

ジムで筋トレをする

誰もが知っているスクワットや腕立て伏せなどの自重トレーニングなら、自宅でも手軽に取り組めるためおすすめです。しかし、筋トレを自宅で実施する場合は効果を感じにくく、継続が難しい場合もあります。

そんな方には、パーソナルジムに通うと良いでしょう。パーソナルジムは、専門のトレーナーがマンツーマンで自分に合ったトレーニングを提案し無理なく指導してくれます。

REVIAでは、お客様に合ったトレーニングプランを提供しています。食事指導もしているため、どんな食事を意識したらいいかわからなくてもスタッフが丁寧にアドバイスします。気になる方は、ぜひ一度お問い合わせください。

プライベートジムREVIA

デスクワーク中でも工夫次第でカロリーを消費できる

デスクワーク中心の生活でも、日常の些細な工夫を積み重ねることで、しっかりとカロリーを消費できます。

例えば、姿勢を整えることや水分をこまめに摂る、軽い運動を取り入れるなどは、どれも無理なく始められます。これらを習慣化することで、カロリー消費量を増やせるため、日常生活の中で意識することが重要です。

また、運動をしたことがない方や食事管理などが難しいと感じる方は、パーソナルジムで専門家のサポートを受けながら、運動と食事のバランスを見直すのも効果的です。マンツーマンで自分に合った指導をしてくれることで継続しやすく、モチベーションも向上するでしょう。

REVIAでは「無理のない週1回のトレーニングと独自の食習慣で健康的な体を取り戻す」をコンセプトにお客様に合ったプランを提供しています。デスクワークで座っている時間が長くても効率よくカロリーを消費したい方や運動の継続、食事管理に悩まれている方はぜひ一度ご相談ください。

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